2026.01.22 ビジネススーツ セットアップ
経営者・役員の装いは「好み」ではなく「信用」です。商談、採用、金融機関対応、社内外の会食、メディア露出。どの場面でも見られているのは“スーツの値段”より“整い方”。手入れが行き届いたスーツは、言葉より先に「この人は管理できる」というメッセージを伝えます。
ここでは、トップに立つ人ほど差が出る“見えない努力”を、スーツ・靴・シャツ・小物まで一気に整理します。
スーツの印象を決めるのは、ツヤでもシルエットでもなく「表面の清潔感」です。ホコリ、花粉、皮脂、外気の汚れは、着用したその日に付着します。これを放置すると、テカリ・毛羽立ち・生地の劣化につながります。
帰宅後の基本は3つだけ。スーツを脱いだら、ポケットの中身を全て出す。厚みのあるハンガーに掛ける。全体を軽くブラッシングする。
たった数分で、クリーニング頻度を増やさずに“きれいな見た目”が維持できます。トップ層ほど忙しいからこそ、短時間で効くルーティンが武器になります。
スーツはクリーニングに出しすぎるほど良い、というものではありません。頻度が高すぎると、生地の風合いが落ちたり、型崩れの原因、傷みに繫がることもあります。
目安としては、汚れが目立つタイミングや季節の切り替えで“必要な時に出す”。汗をかく時期や出張・会食が続いた週は、早めに一度整える。逆に、着用回数が少ないスーツは「ブラッシングと陰干し」で十分なこともあります。
「とりあえず毎月」ではなく、「重要イベントの前後」「季節の終わり」「汗をかいた日が続いた後」といった、業務スケジュールに合わせて設計するのが役員流です。
経営者・役員ほど、足元で評価されます。なぜなら、靴は会議室でもエレベーターでも、距離が近い場所で視界に入るからです。
ポイントは2段階。毎日:帰宅後にホコリを落とし、乾拭きでツヤを整える。定期:月1回程度、クリームで栄養補給としっかり磨き。
さらに重要なのが「ローテーション」。同じ靴を連続で履くと、汗が抜けず革の劣化が進みます。最低2〜3足で回すだけで、見た目も寿命も大きく変わります。
靴がくたびれていると、スーツが一級でも全体は“疲れて見える”。靴が整っていれば、スーツは一段上に見える。この逆転現象を理解している人ほど、信頼されます。
スーツは消耗品です。一般的に3〜5、6年が寿命の目安とされますが、使い方と手入れで前後します。役員クラスは「お気に入りを着続ける」より、「用途別に戦力を分ける」ほうが結果的に印象が安定します。
たとえば、対外(金融・大口商談・採用最終):最も状態の良い一軍社内(会議・打合せ中心):二軍移動が多い日・出張:耐久性重視の実務軍
こうして役割を分ければ、一軍が疲れず、常に“勝負服の顔”を保てます。
経営者のスーツで目立つ劣化は、シミより先に「シワ」と「毛玉」です。この2つは、本人が慣れて気づかなくなる一方で、周囲には確実に見えます。
シワは、着用後の陰干しとスチームで早めに戻す。毛玉は、見つけたらその日に処理する。
“後でまとめて”にすると、いつまでも残り続けて印象を落とします。トップに求められるのは、問題を大きくする前に処理する姿勢。スーツの毛玉やシワも、まさにそれが出ます。
スーツが完璧でも、シャツの襟や袖口の黄ばみ・黒ずみで全体が崩れます。シャツは面積が小さいのに、視線が集まる“顔まわり”の要素だからです。
週1回、次のチェックを入れてください。襟の内側が黄ばんでいないか。袖口が黒ずんでいないか。ボタン糸がほつれていないか。
対策はシンプルで、「汚れが薄いうちに落とす」こと。蓄積させないだけで、シャツの寿命も印象も伸びます。
トップ層は小物が名刺代わりになります。ここで大事なのはブランドよりも「手入れ」と「統一感」です。
時計:傷やくすみ、ベルトの劣化を放置しない。カフス:表面の曇り・小傷・留め具の緩みを点検する。ベルト:革のひび割れ、穴の伸び、バックルの傷を確認する。
小物は面積が小さい分、荒が目立ちます。逆に、整っていると“余裕と管理能力”が静かに伝わります。
経営者・役員の装いで一番強いのは、気合いではなく仕組みです。帰宅後のブラッシング。靴の毎日ケアとローテ。シワ毛玉は即処理。襟袖チェック。小物の点検。この積み重ねが、言葉より早く「信用」を作ります。