オーダースーツは人選びが9割|失敗しないスタッフの見極め方

2025.12.16 ビジネススーツ

オーダースーツは人選びが9割|失敗しないスタッフの見極め方

 
オーダースーツを作ったのに「思っていた仕上がりと違う」「着心地は悪くないが満足感がない」と感じたことはありませんか。
実はその原因の多くは、生地や価格ではなく「誰に任せたか」にあります。
オーダースーツは、既製品のように完成品を選ぶ買い物ではありません。スタッフとの会話や提案を通じて、一緒に完成形を作り上げていくものです。
だからこそ、担当するスタッフの考え方や経験、ヒアリング力によって、同じ生地・同じ価格帯でも仕上がりは大きく変わります。
この記事では、オーダースーツで後悔しないために知っておきたい「良いスタッフの選び方」と「避けるべきポイント」を、初めての方にも分かりやすく解説します。
 
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既製品との決定的な違い

既製品のスーツは、サイズとデザインを「選ぶ」買い物です。一方、オーダースーツは「一緒に作る」体験に近く、完成形が最初から決まっていません。そのため、どんな体型なのか、どんな場面で着るのか、どんな印象を与えたいのかを、スタッフが正確に引き出し、形にしていく必要があります。つまり、商品そのものよりも、それを翻訳し設計する“人”の役割が非常に大きいのです。この点を理解していないと、「高いのにしっくりこない」という不満につながりやすくなります。

同じ生地でも仕上がりが変わる理由

オーダースーツでは、同じ生地を使ってもシルエット、着心地、雰囲気が大きく変わります。これは、肩の角度補正、着丈設定、ゆとり量、芯地の選定など、数多くの判断が積み重なるためです。その判断を行うのがスタッフであり、経験値や価値観がそのままスーツに反映されます。だからこそ「どの店で買うか」よりも、「誰に任せるか」が結果を左右するのです。

事前に「目的」を整理している

満足度の高い人に共通するのは、「なぜスーツを作るのか」を明確にしている点です。仕事用なのか、結婚式なのか、成人式なのかで、正解はまったく異なります。目的が明確だと、スタッフも提案の方向性を定めやすく、無駄な選択肢に振り回されません。良いスタッフほど目的確認に時間をかけるため、そこをしっかり話せるかどうかが成功の第一歩になります。

スタッフとの会話量が多い

オーダーで満足している人ほど、打ち合わせ時間が長い傾向があります。雑談のように見える会話の中から、職業、立場、性格、服装の好みを汲み取り、スーツに落とし込んでいるからです。「話しやすい」「聞いてくれる」と感じるスタッフは、それだけで信頼に値します。逆に会話が少ない場合は注意が必要です。

サイズ測定だけで話が終わる

採寸が終わった途端に生地選びへ進むスタッフは要注意です。サイズはオーダーの一部にすぎず、本質は着方と使い方の設計にあります。ヒアリングを省くということは、完成後のイメージを共有していない可能性が高く、仕上がりのズレが生じやすくなります。

流行や高級感だけを押してくる

「今はこれが流行っています」「この生地は高級です」という説明ばかりのスタッフも危険です。大切なのは、その人の立場や生活に合っているかどうか。流行や価格はあくまで要素の一つであり、目的を無視した提案は長く着られないスーツになりがちです。

ヒアリング力が高い

良いスタッフは、質問が具体的で的確です。「いつ着ますか?」だけでなく、「誰と会いますか」「どんな印象を持たれたいですか」など、一歩踏み込んだ聞き方をします。これは経験の証であり、完成形をイメージできている証拠でもあります。

TPOの引き出しが多い

ビジネス、式典、カジュアル、フォーマルなど、場面ごとの正解を複数持っているスタッフは信頼できます。TPOを理解しているからこそ、「やりすぎ」「地味すぎ」を避けたバランス提案が可能になります。

デメリットも正直に伝える

「これはかっこいいですが、使える場面は限られます」と言えるスタッフは信用できます。売ることより、長期的な満足を重視している証拠だからです。

最初のカウンセリングで見るべきポイント

最初の15分で、どれだけ話を聞いてくれるかが判断基準です。メモを取る、質問を重ねる、言葉を整理して返してくれるかを見ましょう。この段階で違和感があれば、無理に進める必要はありません。

質問への回答で判断する

「なぜこの提案なのか?」と聞いたとき、理由を説明できるかどうかが重要です。根拠を持って話せるスタッフは、経験と知識の裏付けがあります。

まとめ

オーダースーツの満足度を決める最大の要素は、生地や価格ではなく「人」です。どんな場面で着るのか、どんな印象を与えたいのかを共有し、それを形にできるスタッフと出会えるかどうかで結果は大きく変わります。話を聞き、理由を説明し、時には止めてくれる。そんなスタッフを選ぶことが、後悔しないオーダーへの近道です。

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