2025.10.17 結婚式参列衣装 フォーマル
ボウタイとは、蝶のような形状を持つネクタイの一種で、日本では「蝶ネクタイ」と呼ばれることもあります。英語の “bow tie” は「bow=蝶結び」「tie=ひも」の意味で、その名の通り、リボン結びを首元にあしらったアクセサリーです。もともとは正礼装に用いられてきましたが、近年ではカジュアルでも個性を演出できるアイテムとして人気が高まっています。
ボウタイには「手結びタイプ」「ワンタッチタイプ」「クリップタイプ」があり、シーンによって選び方が異なります。手結びタイプは結び目に自然なニュアンスが出るため、フォーマルな場に最適。ワンタッチやクリップタイプは簡単に着脱できるので、初めて挑戦する人やデイリーで使いたい方にもおすすめです。
素材はシルク・リネン・ウールなどがあり、季節によって使い分けるのが理想です。春夏は軽やかなコットンやリネン、秋冬は温かみのあるウール素材がぴったり。形もクラシックなバタフライ型、細身のバットウィング型など多様で、自分の顔立ちやスーツの雰囲気に合わせて選びましょう。
もっともフォーマルなシーンは「ブラックタイ指定」の場です。タキシードに黒のシルクボウタイを合わせるのが基本で、パーティーや公式な晩餐会ではこの装いがマナーとされています。
結婚式でもボウタイは人気で、新郎やゲストとして出席する際に華やかさをプラスします。特に新郎の場合、白・シルバー・ブラックなどが定番。ゲストとして参加するなら、淡いカラーや柄入りのボウタイで少し遊びを取り入れるのもおすすめです。
また、パーティーやディナーイベントなど「セミフォーマル」なシーンでは、スーツにボウタイを合わせることで一段とおしゃれな印象を演出できます。一方で、ビジネスや弔事などのシーンでは控えましょう。職場では少し浮いて見えることもあり、TPOに合わせた判断が大切です。
スーツにボウタイを合わせる場合は、全体のバランスが重要です。まず、ジャケットのラペル(襟)幅とボウタイの横幅が同程度になるよう意識すると、見た目が整います。シャツはレギュラーカラーかウイングカラーが相性良く、首元の立ち上がりをきれいに見せてくれます。
色合わせは、ボウタイの色をスーツよりやや明るくするか、ポケットチーフとリンクさせると上級者の印象に。黒スーツ×シルバーボウタイ、ネイビースーツ×ボルドーのボウタイなど、コントラストを活かすのがポイントです。
季節に合わせた素材選びも大切です。春夏はリネンやシルクの軽やかな光沢感、秋冬はウールやベロアで季節感を出すと、装いに深みが増します。小物としてポケットチーフやカフリンクスを合わせると、フォーマル感とおしゃれ度がさらにアップします。
初めてボウタイを取り入れる方は、まず「ネイビーのスーツ×無地のボウタイ」から始めるのがおすすめです。これなら悪目立ちせず、誰でも上品にまとまります。白シャツにブラックやグレーのボウタイを合わせるだけでも、普段のスーツスタイルが一気に洗練された印象に。
普段使いをしたい場合は、ジャケット+デニムなどカジュアルな装いに合わせてもOK。チェック柄やコットン素材のボウタイなら、休日のレストランやイベントにも自然に馴染みます。
手結びタイプのボウタイは少し練習が必要ですが、鏡の前で数回結べばコツがつかめます。結び目にほんの少しの“ゆるみ”を残すことで、かっちりしすぎない自然な仕上がりになります。慣れた頃には、自分だけの“味”のある結び方ができるようになるでしょう。
普段使いのスーツにも、ボウタイを一点取り入れるだけで「センスがある」「余裕がある」と印象づけることができます。最初の一歩はシンプルなカラーから、少し慣れてきたら素材や結び方で遊ぶ。そんなふうに段階的に楽しめば、あなたのスーツスタイルはより個性的で魅力的になるでしょう。