2025.10.07 ビジネススーツ
スーツを選ぶときに「Super100’s」や「Super120’s」といった表記を見かけたことはありませんか?この数字は「スーパー表記」と呼ばれ、生地の品質や高級感を見極めるための重要な手がかりです。
しかし、「数字が大きいほど高級なの?」「どれを選ぶのが正解?」と疑問を持つ方も多いはず。この記事では、スーパー表記の意味から、数字ごとの特徴、選び方のコツまでをわかりやすく解説します。この記事を読めば、自分にぴったりのスーツを見極める目を養うことができます。
スーパー表記とは、ウールの繊維の細さを示す国際的な基準のことです。たとえば「Super100’s」は、1本あたりのウール繊維の太さが約18.5ミクロン、「Super150’s」なら約16.0ミクロンというように、数字が大きくなるほど繊維が細くなります。
細い繊維は、手触りが滑らかで光沢感が増し、上品な印象を与えます。そのため、スーパー表記の数字が高いほど高級な生地とされるのです。ただし、細くなるほど繊細になるため、耐久性は下がる傾向にあります。
一般的に、以下のような目安でスーツ生地を分類できます。
Super80’s〜100’s:日常のビジネス向き。耐久性がありシワになりにくい。
Super110’s〜130’s:高級感と実用性のバランスが良く、多くのオーダースーツに採用される。
Super140’s〜160’s:非常に細い糸で織られた高級ライン。光沢感があり柔らかいが、繊細なため取り扱い注意。
Super170’s以上:超高級クラス。特別な式典や一生に一度の一着にふさわしい品質。
数字が上がるほど触り心地は軽く柔らかくなりますが、摩耗には弱くなるため、使用目的に合わせた選択が大切です。
「数字が高いほど高級」というのは事実の一面ですが、高級スーツ=スーパー数値が高いスーツとは限りません。実際にスーツの品質は、
織り方(密度)
生地の仕立て技術
原毛の質や混率(カシミヤ混・シルク混など)によっても大きく変わります。
たとえばSuper120’sでも、良質な原毛を使って丁寧に織られた生地は、Super150’sよりも高級に見えることもあります。つまり、スーパー表記は品質の「目安」であって「絶対的な基準」ではないということです。
ビジネススーツとして使うなら→ Super100’s〜120’sがおすすめ。耐久性と見た目のバランスが良く、毎日の通勤にも安心。
フォーマル・パーティーシーンで使うなら→ Super130’s〜150’sがおすすめ。柔らかく上品な艶感があり、フォーマル感を演出できる。
成人式や結婚式など特別な1着なら→ Super150’s以上の生地を。光沢と軽やかさがあり、写真映えする一着になります。
デニムスーツなど個性を楽しみたい場合→ スーパー表記よりも、織りや素材感(デニム・リネン混など)を重視するのがポイントです。
スーパー表記(Super〇〇’s)は、ウールの繊維の細さを示す目安であり、数字が大きいほど繊維が細く、高級感のある生地になります。ただし、数字が高いほど良いとは限らず、用途・頻度・好みに合わせて選ぶことが大切です。
毎日着るスーツならSuper100’s〜120’s
特別なシーンならSuper130’s〜150’s以上このように目的に合わせて選べば、スーツの寿命も長く、美しい着こなしを楽しめます。
スーパー表記を理解することで、スーツ選びの幅が広がり、自分らしい一着に出会えるはずです。