スーツの着こなし、気になる4つのマナーのこと

2019.08.18

スーツの着こなし、気になる4つのマナーのこと

こんにちは、ロードハウス 赤尾です。

夏も終盤になりました。次のシーズンに向けて、スーツも準備が必要な時期になりましたね。

 

今回は、スーツ着用時のマナーとして、よく言われることについて、書き込みたいと思います。よく分かっていらっしゃる方も多いかと思いますが、改めて確認してみて下さい。

 

1・ジャケット・ベストのフロントボタンの一番下は、留めない。

 

2・ジャケットの腰ポケットフラップ(ふた)は、しまうの?

 

3・袖口から、Yシャツが少し(1~1.5㎝)覗くようにしましょう。

 

4・着席時には、ジャケットは締めないの?

 

この4項目について、理由や歴史的な事についても含め、書いていきます。歴史的な事項については、諸説あったりします。確かではないですが、話しのネタにしてください。

 

1・ジャケット・ベストのフロントボタンの一番下は、締めない。

 

アンダーボタンマナーと言われていて、(シングルの時)それが、着用時のマナーです。

ジャケットの釦が、2つでも3つでも(段返り3つ釦は、第二釦だけ留めます)一番下は、留めません。ただし、フォーマルのタキシードやモーニングコートなどのもとからの一つ釦は例外です。他にも、例外的にデザインで、スーツの一つ釦などありますが、遊びや趣味での着用は問題ありませんが、ビジネスには適しませんので覚えておいてください。

ジャケットの一番下の釦を留めない理由としては、ジャケットの着用時の見た目をキレイに見せる為というのが一番の理由です。

 

20世紀前半までは、全て留める方も多くいたらしいのですが、デザインが徐々に変化していき、今ではデザインとして一番下のボタンは飾りボタンとして始めからデザインされています。無理に留めると、裾がすぼまり非常に不格好です。

 

ベストについても、釦の数が、4つ5つ6つなどありますが、基本的には、一番下は留めません。(留めてもマナー違反にまではなりませんが)デザインとして、一番下は、飾りボタンになったベストも多くなりました。

 

これには、ちょっとおもしろい歴史がありまして、20世紀初頭にイギリスのエドワード7世が、肥満であったことから、ベストが非常に窮屈になってしまい、そっと一番下のボタンを外したのが、始まりとも言われています。それを周りがみんな真似するようになったようです。今で言う忖度ですね。

 

また、ベスト着用時には、ジャケットの釦は、全て留めないのが基本のスタイルです。これは、見た目の問題から来ている様で、シワが入ることや、見た感じ窮屈なのが見苦しいので、それがマナーになったようです。このことは、知っておいた方がなにかとよいかと思います。

 

2・ジャケットの腰ポケットのフラップ(ふた)は、しまうのか?

 

この答えは、室内では、ポケットにしまい。室外では、外に出しておくのが、正解です。

 

フラップとは、ふたのことですが、日本名、雨蓋隠しと言われます。これが、指すように、雨や(今ではホコリ)が、ポケットの中に入らないように、外出用として、作られた蓋です。その為、外出時は蓋をして、室内では蓋をなくして、との原理です。このことから、分かるように、タキシードやモーニングコートなどの室内用のフォーマルには蓋がないのが基本となっています。

 

3・袖口からYシャツが少し(1~1.5㎝)覗くようにしましょう。

 

私どものホームページでも、Yシャツはもともとは、肌着であったとのお話はさせていただいています。が、それに基づいてお話するなら、スーツやジャケットの袖口がよごれない為(直接肌にあたらないように)に、下着であるYシャツが長く設定されています。スーツはやはり、あまり洗わないものです、シャツは頻繁に洗うものなので、袖口や首元に関しては、シャツに汚れがつくようにし、ジャケットには、つかないように、設定されたのが本来のスタートです。

 

ただし今では、見た目にスタイリッシュであり、スマートに見えると言った意味もでてきているようです。いづれにしても、このように、正しいことは理解しておいた方がいいです。

 

4・着席時には、ジャケットの前釦は締めないの?

 

これも、締めない方がいいです。理由はズバリ見た目の問題です。座った時に窮屈に見えて、シワが入るのがよろしくないです。

 

欧米では、日常的に自然なこととして、理解されているようです。着席する時には釦に手が行き、自然に外して座っています。反対に立つ時は自然に釦をはめています。

 

私たちも自然に作法に剃った所作ができるようにしたいものです。それが美しく、スマートだと考えます。